2011年05月29日

愛着


今年卒業した私の先輩から聞いた話を紹介します。
彼は高校校生のころ、カンボジアの地雷原に行く機会がありました。
その地雷原では、どんなに地雷の注意を促す看板が立っていたって、人々は地雷地帯に踏み入っていくそうです。「識字率の問題も少しはあるはずだが、なんで入って行くんだろう?」
そう思った彼がそのうちの一人に疑問を投げかけると、
「自分たちが暮らしてきた土地で、自分たちが食べてきたフルーツを食べたかったから。」
そう答えられたそうです。
*
私はこの話を聞いて大きな価値観の差を感じると共に妙な納得を覚えました。
彼が危険を冒してまで果物をとりにいくのは、「愛着」なんだと思います。フルーツへの愛着、自分の土地への愛着、自分の国への愛着。
一見理解できないような行動も、その根源を知れば納得できる。
何を大切としているのか、何に愛着を持っているのかを理解しようとすることは、その人を理解するための大切な要素だと思いました。

広報局 杉本将太
posted by S.A.L. at 07:18 | Comment(3) | お知らせ,イベント情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月26日

写真展3日目。

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「Smile・Photo-ぼくたち、カメラマン。-」

5月24(火)〜29(日)
@渋谷ギャラリールデコ
http://home.att.ne.jp/gamma/ledeco/
11:00〜19:00(最終日は17:00まで)入場無料

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24日から始まった、「Smile・Photo-ぼくたち、カメラマン。」
無事3日目を終了しました。

たくさんのお客さんに来ていただいています(^^)
ありがとうございます!

今回の写真展は今までの活動の集大成、とお伝えして来ましたが
今日は具体的な展示内容についてお話します。(みなさんに見に来ていただきたいので、ちょっとだけ。)

FoMの面白いところは、写真のストーリーが明確にあることです。

例えばこの写真。
35B.jpeg

写真のテーマは「つらいこと」。
でもなぜ大きな家がつらいのでしょうか?


この写真を撮った女の子は、家が大きくなると家族がバラバラになってしまうからつらいと言います。
インドでは伝統的にジョインテ・ファミリーと呼ばれる一族郎党が一カ所に集まって暮らすのが一般的なのです。

こんな風に写真一枚一枚に隠された物語を、写真そしてその国の紹介とともに展示しています。

他にもまだまだあるのですが、このつづきは写真展会場で( ´ ▽ ` )ノ


そして、今日はもうひとつお知らせがあります。

なんと!
今日の朝日新聞・東京版にFoM写真展が掲載されました!!!

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FoMがもっとたくさんの方に届くと嬉しいなあと思います(・ω・*)

Twitterとの連動イベントも好調です!
http://twitter.com/#!/sal_fom

@sal_fom宛にあなたの「たいせつなもの」を送ってください。
写真展期間中、子どもたちの写真と一緒に展示します♪


開催期間もあと3日です。
週末のお天気がよくないのが残念ですが、ぜひ遊びに来て下さいね*

map-1.jpeg

渋谷から徒歩5分、ギャラリールデコにて11:00〜19:00開催中です。

メンバー一同、みなさんに会場でお会いできるのを楽しみにしています(^^)
posted by S.A.L. at 22:59 | Comment(0) | お知らせ,イベント情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月23日

見ないふり

こんにちは!今年度から広報局に入りました3年の黒島です。




少し前の話になりますが、2年生のとき「都市社会学」という授業を履修していました。その教科書には、少子高齢化、老老介護、貧困化、差別社会、環境問題…などといった社会問題が何章にも渡って延々と綴られています。試験勉強のためにその教科書を読んでいた私は、突如、


「今私は卒業単位を取るために必死にこの社会問題を理解しようとしているけれど、試験が終わればこの内容を忘れて、来年になれば就活を始めて、大手有名企業ばっかり受けてうまくいけば就職して、年収一千万円くらいの人と結婚して、子どもを産んで英才教育を受けさせて、いい学校に行かせていい企業に就職させて…というふうに、いつかこの社会問題の根底にあるような学歴社会を再生産させていくのかな」


と、思って、ふと漠然とむなしい気持ちになってしまいました。




年金も打ち切られ家も追い出され、預金残高数十円の通帳と空っぽの胃袋を抱え、車中で餓死した老夫婦の記事を読んだ時に感じた激しい衝撃や憤りも忘れて、
あるいは忘れたふりをして、
就活マニュアル本なんか読みながら、学生時代にがんばった活動の話とかするのかな、なんて思ってしまったのです。




もちろん、365日ずっと社会の問題や、世界の情勢を憂いながら生きていくことなんて不可能です。社会の問題に一瞬目をつぶって、自分のことだけを考えなくてはいけない時もあります。


ただ、「見えないふり」を続けていくうちに、本当に「見えない人」になってしまうことは、とても怖いことではないでしょうか。

自分の周りの状況が「見えない」、地球の裏側の苦しみが「見えない」、隣りの他人の痛みが「見えない」。きっと、このたくさんの問題を孕んだ世界や社会から目をそらしつ続けていたら、本当に見えなくなってしまうのだと思います。


そうならないためにも、私は「見えないふり」をしている自分自身を「見えないふり」は、しないようにしたいと思うのです。そんなずるい自分の存在も意識しつつ、そういった世界や社会を「見る」ときにはきちんと向き合い、「見る」ことができる機会には敏感になっていたいと思うのです。





そんなふうに世界に向き合うための1つの機会として、ぜひ私も足を運びたいと思っているものがあります。5月24日からスタートするFocus on Myself写真展です。



子どもたちの撮った写真からむりやりその国の歴史的背景や、ひとびとの抱える問題を汲み取ろうとするのではなく、純粋に彼らの写真を楽しみに行きたいと思っています。そうして、写真を見ることによって生まれる、自分の中の感情の波立ちを感じてみたいと思うのです。

そしてそのさざ波は、いつか大きな変化を求めて動き出すための、背中を押す潮になるのかもしれません。


広報局3年 黒島秀佳
posted by S.A.L. at 22:43 | Comment(3) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月21日

《Focus on Myself写真展:5/24〜29》

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「Smile・Photo-ぼくたち、カメラマン。-」

5月24(火)〜29(日)
@渋谷ギャラリールデコ
http://home.att.ne.jp/gamma/ledeco/
11:00〜19:00(最終日は17:00まで)入場無料

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「たいせつなもの」
「つらいこと」
「自分の国の紹介」



あなたがこのテーマで写真を撮るとしたら?



わたしたち、S.A.L.が2008年から始めたFocus on Myself。
子どもが主人公の写真を使ったプロジェクトです。

子どもひとりに対して
ひとつのインスタントカメラを渡し
3つのテーマで写真をとってきてもらう...

そしてその写真を撮った理由を聞くことで子どもの、またその写真を見る人の価値観の変化を試みます。

これまでに日本、カンボジア、チベットそしてインドの4カ国においてプロジェクトを実施し、
国内外会わせて6回もの写真展を開催してきました。


そして今回、日本。

いままで世界の子どもたちが切り取った、彼らの"世界"を一挙公開します。


4カ国別に、写真のストーリーを重視して展示する16枚。
また写真としての面白さに焦点を当て展示する72枚。
その他にもプロジェクト風景の写真などを含め、100枚以上の写真を展示予定です。

また、当日はチャリティーオークションとTwitter連動企画も開催します!
詳細は
HP: http://focusonmyself.com/
Twitter:@fom_sal

Twitterでは現在、みんなの「たいせつなもの」を集めています!
やり方は簡単。写真とその説明のひとことを添えて@fom_salにつぶやくだけ。
みなさんが届けてくださった「たいせつなもの」は、子どもたちの写真と一緒に展示します♪


現在、写真展に向けメンバーみんなで連日連夜、準備中です!
みなさんに子どもたちの写真をお届けできるのが楽しみです*

当日メンバーが会場にいるので気になることなどあれば気軽に声をかけてください(^^)

以下、詳細です。

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【写真展開催情報】
『Smile・Photo -ぼくたち、カメラマン。-』

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世界中の子どもたち100人以上が撮った、それぞれの世界。“Focus on myself”写真
展、渋谷にて開催。

【期間:2011年5月24日(火)〜5月29日(日) 11:00〜19:00 *最終日は17:00まで】
【会場:渋谷駅から5分/Gallery LE DECO(2F) 入場料:無料】

*

インド、チベット、カンボジア、そして日本の子どもたち100人以上が撮った「たい
せつなもの」「つらいこと」「自分の国の紹介」。

子どもたちが観た、子どもたちだけの世界。
そんな写真たちを、渋谷ギャラリー・ルデコで初公開します。

それぞれの国によって何が違うのか。そして、何が同じなのか。

みなさん自身の眼を使って、それをみつけにきてください。


★公式ホームページ: http://focusonmyself.com

★Twitter: http://twitter.com/sal_fom (@sal_fom)

【Twitter連動企画「あなたのたいせつなものはなんですか」開催!】
あなたのたいせつなものを撮影した写真をTwitterで募集します!
応募して頂いた写真は、こどもたちの写真と一緒に会場に展示されます♪

★チャリティ・オークション
なお、当日は会場にてチャリティ・オークションを開催します。展示している写真を
その場でお買い上げいただくと、その写真を撮影した子どもたちに対する支援金とし
て使われます。詳細はTwitterやホームページで告知いたします。

【支援先】
カンボジア:NGO MAKE THE HEAVEN CAMBODIA
チベット:チベットサポートグループ KIKU
インド:サンタナ・グループ

★お問い合わせ: fom.officialinfo@gmail.com

*

Focus on Myself (以下FoM)は、08年11月に発足した学生団体S.A.L.(http://salsal.info)の独自プロジェクトです。
FoMは、他国と日本双方の子どもたちそれぞれに、テーマに沿った写真を撮影しても
らい写真の違いから生まれる子どもたち自身の問題意識や、それから生まれる成長の
過程を追っていくプロジェクトです。

学生団体S.A.L.で毎年実施されているスタディーツアーの中で、現地の子どもたちそ
れぞれにインスタントカメラを渡し、
【大切なもの】
【つらいこと】
【自分の国の紹介】
という3つのテーマをもとに写真を撮ってきてもらいます。
また、インタビューを通してその被写体を選んだ理由を聞いたり、お互いの国同士で
写真を交換したりもしています。

これまでのべ4カ国5地域、100人以上の子どもたちを対象にプロジェクトを進めてき
ました。

ぜひご来場ください!



posted by S.A.L. at 03:20 | Comment(0) | お知らせ,イベント情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ひとつにならなくていい、日本。



宮城県名取市立・閖上(ゆりあげ)小学校の体育館には現在、数えきれぬほどの写真が展示されている。

展示といっても、木枠にブルーシートを張り、垂らされた紐にクリップで留めてあるだけの簡素なものだ。
多くは四隅が白く変色し、内側に丸まっている。



3月11日、あの大津波が奪い去ったものの大きさには誰の想像も及ばない。
そこにあった日常が一瞬にして消え、その日常を映してきた写真やアルバムも、濁流に飲み込まれた。


津波がひいた後、方々に散った写真やアルバムを集めて展示し、持ち主に返す取り組みが始まった。

塩水に浸かった写真は一枚ずつ洗浄しなければならず、根気強く作業が続けられているが、
中心になって活動する青年は
「市が決めた体育館の使用期限はあと2カ月。それでやっと洗浄が終わるくらいなのに」
と、持ち主を待つ写真たちを見遣った。

IMG_0298-2.jpg


それらを一枚一枚見ていくと、何故だか自分のものもどこかにあるような、不思議な感覚に襲われる。

見たことがあるような構図や表情から、その光景に懐かしさを覚えてしまう。
伝わってくる幸せそうな空気感に、自らの幸せな経験を投影する。

しかし、誰かの人生の一瞬に、果たして自分の幸せを重ねてよいものなのだろうか。
幸せの形は人によって異なるという前提を、この非常事態に吹き飛ばされてはいないだろうか。



突然の災いで失った幸せを少しでも取り戻してほしいという願いが国内外から届き、
「ひとつになろう、日本」と謳われる。

何処となく曖昧な応援ムードの裏で、寄せられた文房具が膨大に余った地域では、ある教員が苦笑する。
「有難いけど、子ども達が物を大切にしなくなっても困っちゃう。」

私には、優しさによる幸せの思い込みがもたらした苦笑に見えた。



あらゆる厳しさに晒される今、日本はひとつになるべきなのだろう。
それでも、人々の中には決して重ならない部分があることを忘れてはならないと思う。

残された写真に映る思いが、幸せの記憶が、その人だけのものであるように、
ひとつにならなくていい、日本。




[文責:近藤まりこ]
posted by S.A.L. at 02:36 | Comment(3) | お知らせ,イベント情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月12日

アートを通して世界をひっくり返す…?

写真を撮る人、撮られる人、ひとつのカメラ、紙そしてノリ。


この4つでなにができると思いますか?


フランス人のアーティストJRは、このたった4つを使い、人々のポートレイトを巨大なキャンパスに貼ることで本当の世界を伝えようと活動しています。

道路や屋根はたまた電車というように紙が貼れるところならどこでも、彼にとってはキャンパスになります。
そして表現することだけが彼のプロジェクトの目的ではありません。


彼の写真にはストーリーがあります。
例えば”Women are Heroes”というプロジェクト。
このプロジェクトは生活の中では中心的な役割を担いつつも男性よりも認められることの少ない女性のため、発展途上国の国で行われました。
女性の写真を貼ることで男性から女性へ感謝の気持ちを表すというもので、被写体の女性は表情をつくることで自分の感情を表しています。


こういったJRのプロジェクトの面白い点は、彼が自分の作品を展示するというある意味傲慢な目的のために様々な地域でプロジェクトを実施しているのではなく、展示することで(それもユニークな方法で)その地域の問題を現地の人、そして世界に訴えかけるという点にあると思います。つまり展示をする、ということが目的ではなく、当事者の声をアートという行為を媒介にして発信しているのです。

そしてそのアートを見た人がただ見るだけではなく、今度は参加する仕組みがあるのも面白い点だと思います。
方法は簡単。彼のサイトに自分のポートレイトを送るだけ。
(興味のある人は覗いてみてください→http://www.insideoutproject.net/



私がいちばん共感したのは、写真にはストーリーがあるということ。
そしてプロジェクトを同じ場所で継続することを大切にしているということ。

今度5月24日から行われる、Focus on Myself写真展で展示する写真にもたくさんのストーリーがあります。
(Focus on Myselfについての詳細はこちら→http://focusonmyself.com/

そしてストーリーを理解することでその写真に写るもの、そして世界を知ることができるのだと思います。
例えそこに写っているものが壁だとしても、その写真にはその「壁」を通したなんらかの思いやメッセージがあるはずです。

今回の写真展では子どもたち自身が語った、その写真を撮った理由や背景を一緒に紹介する予定です。

理由や背景を理解してから写真を見るのもよし、あえて説明は見ずにまずはその写真のストーリーを想像してみるのもよし。
ひとつの作品から様々な楽しみ方が出来ると思います。
また今回は4カ国の子どもたちの写真が同時に見ることができるので、彼らの写真を比較しながら見て考えるのも楽しいはず。

開催するわたし自身も、どんな写真展になるのかわくわくします。
写真のストーリーを探りにぜひ遊びに来てください。


最後に。
2011 TED Prizeを受賞した際にJRが自身の活動について話しています。
とても面白いので少し長いですが見てみてください。



またはTEDのページへ→http://p.tl/lLjU
広報局長 3年 久保七生
posted by S.A.L. at 22:38 | Comment(5) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

芸術は…!

こんにちは!
広報局2年の飯野僚子です。
まだまだ「1年の飯野僚子です!」と書いてしまいそうになる今日このごろです。

さて、突然ですがみなさんは岡本太郎さんの名前を聞くと何を想像しますか?
…太陽の塔?
…それともあまりにも有名なあの言葉?

− 芸術は爆発だ −

今日はこの言葉の意味について自分なりに考えてみたいと思います。


なんだか破壊的で、他との調和を乱すもの。
私は今まで、そんなイメージをこの言葉に抱いていました。

とても個性的で「変わり者」と言われていた彼のこの言葉。
もしかしたら多くの方々が私と同じような印象をこの言葉に持っているではないでしょうか?

しかし先日岡本太郎展を見に行ったところ、すぐにこの解釈は崩されてしまいました。


彼はこの言葉に関連して次のようなコメントを残しています。


『全身全霊が宇宙に向かってパーッとひらくこと。それが「爆発」だ。』


ここからもわかるように、彼の言う「爆発」とは少なくとも破壊的なものではないようです。
むしろ、力強い生命力に満ちた、創造的なものなのでしょう。

とても個人的な意見ですが、一見、彼の作品は原色を使ったものが多いため、その一つ一つの主張が強くて反発しあっているように思えます。
「他人に耳を貸さない。」といったイメージです。

ところが、作品を一つ一つじっくり見ていくとなんとも不思議な感覚を覚えるのです。
強さの中にもろさがあって、意見を押し付けられているというより会話を仕掛けられているように感じるのです。
もしかしたら、人々との対話を求めるがゆえにこのような鮮やかな作品になったのかもしれません。
私たちに声が届くように、反発ではなく繋がりを求めて生命力を爆発させたのかもしれません。


…私は彼の「芸術は爆発だ。」という言葉をこのように解釈したのですが、
もし私の解釈が彼の考えに少しでも近づくことができたのならば、
私はずっと「爆発」していたいし他人も「爆発」させられる人になりたいと思いました。

現在、今月末に迫るFocus on Myself写真展を準備していますが、まさにその写真展が多くの人々のエネルギーを引き出すきっかけになると信じています。
世界中の表現活動にあまり慣れない子どもたちのエネルギーを写真という形で外に放出させることもそうですが、
ただそれだけではなくてその写真から受け取ったことを写真展に来る人々が対話として受け取ってまたエネルギーに変えてもらうことができたら、と思います。

今は写真展が1番の「爆発」のチャンスですが、これからもっともっとこのような機会を色んな人々と共有したいです。


芸術は爆発だ!


*よかったらFocus on Myself HPをご覧ください
http://focusonmyself.com/
posted by S.A.L. at 00:04 | Comment(6) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月06日

親愛なるロベルトへ

*


親愛なるロベルトへ




君に手紙を書くのは、三年ぶりかな。元気にしてる?



君に出会ったのは、3年前の夏だね。




私が初めてフィリピンに訪れて、スタディーツアーで君の住む孤児院に行った時。





君は私のバディーだったの、覚えてる?照れる君が、だんだん心を開いてくれて



すごくすごく嬉しかったんだよ。



両親はどっちもいないってきいたけど、あどけない君には、そんなことをみせないくらい明るかった。






でもたまにみせる、悲しい顔が、寂しかった。

私が持っていった、おもちゃのフリスビー、遊び方がわからなくて首にかけてたね。




実はね、あれから2年後、フィリピンに行って同じ孤児院遊びに行ったんだよ。

君に会えるかなと期待して。


でもね、君はもういなかった。職員さんに聞いて、もうでていったって。


家もない、両親もいない君は、また道端に戻ってしまったの?


何をしてるのかな。ちゃんとご飯たべられてるのかな?里親を見つけて幸せに暮らしてるのかな?



あの頃は6歳だったから、もう10歳近くだね。






私はもう大学を卒業をしてしまうけど、君には大学はまだまだ先の話だね。


また元気な笑顔でハグしてくれたら、嬉しいんだけど、ね。





またフィリピンに行ったら、きっと君もまた探しに行くよ。




xoxo.

kaho



*




たまにふと思い出す。


昔、海外に訪れて、出会った人たちのことを。


私は、あれから3年、何か変わったかというと、あまり変わっていないのかもしれない。



少なくとも、生活は変わっていない。取り巻く環境は、目まぐるしく変わってきたが。



私が出会ったフィリピンの孤児院で暮らす少年は、孤児院をでてしまった。

家もない。親もいない。


ただ、縛られる世界を苦に思って、自由を求めて、ストリートチルドレンにもどる子が多いという。




出会った時は、孤児院を卒業して、学校に行って、仕事をするなんて思ってた。


きっとちゃんと自立した生活をすると思ったし、させてあげたいとも思った。



でもそれはただの自己満足かもしれないし、望まれてない人生なのかもしれない。

それとも、10年後、やっぱりあの時って後悔をしているのかもしれない。



私には何もできなかった。そんな「モドカシサ」を感じる日々だった。






いまは思う。私にとっての、人生の分岐点を与えてくれた、「孤児院ボランティアツアー」。






ボランティアって慈悲なんかじゃない。「自発的に何かをすること」で、結果としてついてくるもの。








相手に何かを求めるものでもないし、相手に自分の投げ出すものでもない。






ロベルトは、私に教えてくれたのかもしれない。



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【文責:広報局4年/木本佳歩】
posted by S.A.L. at 22:16 | Comment(5) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月03日

UFPFF国際平和映像祭出品に際して。

こんにちは!SAL代表の重田竣平です。

もうご覧いただいた方もいらっしゃるかもしれませんが、SALはUFPFF国際平和映像祭(http://www.ufpff.com/)に、かねてから製作を進めていたカンボジアドキュメンタリー映画『CROSS ROAD』を出品いたしました。





一次審査はYouTubeでのコメントや評価が参考基準になるので、皆様ばしばしご評価のほどよろしくお願いします!




思い起こせば二度目のカンボジア渡航で初めて踏み入れた地雷原で、「ドキュメンタリー映画を作ろう。」と決意した1年前の春。長期ロケを慣行した昨夏。

舞台はカンボジア北西部の農村タサエン。首都プノンペンからぼこぼこの道路の上を車で8時間。電気もガスも水道も整っていない、蚊とカメムシとねずみたちとの共同生活。だけど妙にカラダにしっくりくる生活リズムと大気。





戦闘の要所たるタサエンに深く刻まれた、到底僕たちの人生経験では消化不良を起こしてしまうような、凄惨な過去。それを押し返すような村人たちの前向きなエネルギーとパッション。その証言を収めたビデオを持って日本に帰りました。


インタビューの内容の重量感がとてつもなく、この映像をどう作品にすれば良いのかわからず。そもそも映画の作り方なぞわからず。


どうにかこうにか、監督武井と戦いながら映像を作りました。


映像を作製にとりかかるたび、パソコンを開くたび、朝起きるたびカンボジアに思いを馳せ。




本編はこんなもんじゃありません!
カンボジアに生きる人々の!平和を愛するすべての人々が発するエネルギー弾を!あなたにぶつけたいと思います!
お楽しみに!


次は監督の武井くんがアツいブログを書きます。
それでは!
posted by S.A.L. at 17:31 | Comment(0) | 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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